Vol.06 TGR 86/BRZ Race 2015 十勝スピードウエイ
2015.08.26
8月21日(金)練習走行
十勝スピードウエイ(北海道)でのシリーズ第6戦、前戦のオートポリス(大分)に引き続き、大阪トヨタ86レーシングチームにとっては未経験のサーキットでの戦いとなる。
トモアキ選手にとっても初めてのサーキット、初日の練習日にどれだけコースを理解できるかが今回の課題である。
本日の走行枠は5枠、コースに慣れることに集中しながらも持込み時のセッティングを試すがタイムが伸びない。いろいろと試したいことが消化出来ない中、走行を繰り返す。
午前の練習でのタイムは今ひとつ振るわず、天候に合わせながらセット変更を試みるが、午後の練習走行でも良い感触を得られないまま時間が過ぎる。
予想以上に苦しむ中で今回もトラブルが発生、ギヤチェンジがおかしくなり走行終了となる。
エンジニアはミッション交換を行い、2日目に備える形となった。
はじめてのコース走行!タイムラップを計測するエンジニア
8月22日(土)予選前日(練習&専有走行)
朝から天候が悪い・・・、サーキットの路面はハーフウエットの状態。
何とか走行時間にはドライコンディションに変わるが、天候は引き続き不順である。
トモアキ選手とエンジニア達はパソコンで走行データーを観ながら分析を行い、タイムアップを狙う。
決められた時間で各自が役割をしっかりやり切ることが必要になる。エンジニアはセッティングに悩みながら・・・、トモアキ選手はドライビングの修正を考えながら専有走行に挑む。
1回目の専有走行は13位、昨日は何をしても出せなかったタイムである。練習でセッティング変更を繰り返し2度目の専有走行となるが、ここで雨が降り出しウエットコンディションに変わる。
ウエットセットでの専有走行も13位となるが、明日の予選・決勝はドライコンディションが予想される。2日目の走行はここで終了。
エンジニアはここからが忙しい。明日の予選に向けたマシンメンテナンスに入る。
今回も新しいエンジニアが参加しているが、ここは今までの経験が活かされ段取り良く作業をこなす。明日に向けた準備を終え、2日目終了。
8月23日(日)予選・決勝
昨日に引き続き天候不順の中、サーキットに向かう。
路面の状態が気になるところだが、ドライコンディションで予選・決勝を迎えられそうだ。
予選用のセッティングを行い車検をパス、後はドライバーに託すしかない。そんな中、予選が始まる。
ドライビングはミスなく走り切れた様に見えたが、タイムは伸ばせずに順位は20位に後退する。
十勝では現状のセッティングでは限界なのか?午後には決勝レースとなり、一台でも前に行けるようにと、ここからエンジニアは決勝用に、一からセッティング変更を試みた。
決勝開始、決勝用のセッティングでトモアキ選手は懸命にアタックを繰り返すも、乗り味に変化が見られない。
861号車は順位を上げることが出来ない。 14周で争う十勝のレース、最終周回までに何とか3台をパスし17位、あと1台でもと果敢に攻めたその瞬間、前方の車両と接触し22位に後退、そのままチェッカーとなる。暫定で22位となるも、その後の審議の結果、トモアキ選手の走行にペナルティが課され、30秒加算にて27位(最下位)に後退となった。
チーム コメント
初体験の十勝スピードウェイ、はっきり言って手も足も出ずに完敗でありました。
チームのオペレーションとしては問題は無く、今回も新しいエンジニアが参加し経験を積むことができました。
経験のないサーキットで天候不順が重なり、何もできずに終わったレースとなりましたが、経験としては参加したエンジニアの中に残ることと思います。
レースは勝つことが前提です。その目標の中で努力することが、社員の能力向上につながると思います。
今回の十勝では、ドライバーが初めて走るコースと不安定な天候、十分な練習が取れない等、悪条件での参戦となりましたが逆にそれがチームを大きく育てることになったと思います。
少し大きくなった「大阪トヨタレーシングチーム」に期待をすると共に、更に多くの仲間が参加してくれるよう願っています。
また、今回のペナルティで、次戦の富士スピードウェイでは予選順位が10着下がるところからのスタートとなり、苦しい戦いが予想されることになりますが、気持ちを切り換え、最善の状態で挑めるように準備をしっかりと行いたいと思います。
今回も力が出せない大阪トヨタ86レーシングチームに対して、現地でもいろんなチームの皆様方からアドバイスを頂きました。 本当に毎回お世話になり、ありがとうございます。

Vol.05 TGR 86/BRZ Race 2015 オートポリス
2015.08.05
7月31日(金)練習&専有走行
梅雨も明け86/BRZレースは 真夏の闘いに突入しました。今回は九州のオートポリスでの開催であるが、我々には未知の場所での闘いです。
ボーナスポイントが与えられるレースになるが、ここはローカルドライバーが強さを見せることで知られるサーキット、初参加の我々がどこまで対抗できるか?大阪トヨタ86レーシングのチャレンジが始まりました。
前回の菅生で傷ついた861号車であるが、店舗のエンジニアの懸命な努力でメンテナンスを行いマシンを修復、前回の菅生での反省を踏まえ準備を整えた。今回のレースウィークは木曜の練習走行が無く、金曜日の朝の練習後に直ぐ専有走行(公式のタイムアタック)となる。
トモアキ選手もここオートポリスの経験が少なく、しかも6年ぶりの走行となるため、朝一の練習走行は感触を確かめることに集中し専有走行でファーストアタックを行い、その後の3枠目にセッティングで煮詰めるプランを立てた。
結果は前日貸切で練習走行を行なったブリジストンタイヤ(BS)勢が優位性を発揮し上位を独占。トモアキ選手は11位、 慣れないサーキットだが、GY勢で服部選手に次ぐ2位につけた。
いきなり好タイムを出したものの、BS勢以外の練習枠が少ないチームにとっては午後の練習走行がセッティングを担うエンジニアとマシンを操るドライバーにとって非常に重要なセッションとなる。
タイムアップを目指し、セットを変更し最終の練習走行に挑むが、その時にまたもやトラブルが発生した。白煙を吐く861号…、デファレンシャルからのオイル漏れである。
オレンジボール※が出され練習走行中断、赤旗である。 861号はそのままピットへ…、貴重な練習走行が出来ず初日が終了、明日の予選はぶっつけ本番の様相となる。
その後、エンジニアは慣れない環境下でメンテナンスを行う、チームワークが命綱である。
今回も新メンバーが参加しているがここでの目的は一つ、「一台でも前に行くこと!」、お互い助け合うエンジニアを観ていると人の成長を感じ、トラブルも嬉しく思えるのは感覚がおかしくなってきたのでしょうか…。
当然のことながら、夜は食事をはさんだ反省会。皆が真剣に話をする。 寝不足注意!である。
※オレンジポール・・・オイル・燃料漏れしている車両に示すフラッグ。修理を命じられます!
8月1日(土)予選
天候は晴れ、真夏の厳しいコンディションの中、予選に挑む。昨日の練習をトラブルで走れず、修復後ぶっつけ本番で望むことになる。
エンジニア達は夜遅くまで会話を行い悩み続けたが、この日はドライバーに夢を託す。 このレースウィークの最大の見せ場が、この日の予選である!予選上位が、ワンメークである86/BRZプロクラスレースでの決勝結果に直結する。
朝まで悩んだタイヤチョイス、走行前の車検時には全てを決定しなければならない。
エンジニアとドライバーの真剣勝負! 短い期間のレースウィークで「仲間を信じる気持ちと緊張感」が最高潮に達する場面である。
GYタイヤの現状、勝負出来るのは出走後2周目のたった1ラップのみ! ドライバーにミスは許されない。 トモアキ選手は働きに報いようと集中する。
しかし、プロクラスでのセッティング不足は容赦無く23位と下位に沈む。 タイムアップが望めない中、トモアキ選手は前日の走行不足を補おうと予選途中からアタックを止め練習走行に切り替えた。
この夜もエンジニア達は『夜のミーティング』である。 時間が限られた中、食事の時間をも利用し話し合いを続け、決勝への準備を行い2日目を終了。
8月2日(日)決勝
昨日に引き続き天候は晴れ。
大阪トヨタ86レーシングのパドックは、朝から不安を抱えながらも昨夜決定した作業に没頭する。
定刻でのコースイン。トモアキ選手とエンジニアは出走前の握手を交わす。エンジニアは感極まり言葉が出ない…。数日間の体験だが「命を預かるエンジニアと命をかけるドライバーの無言の儀式」である。
振り返ってみるとしんどい事ばかりのレース体験であるが「ドライバーのために仕事をする…」 単純だがエンジニアを成長させる1コマである。
決勝はジャストスタートを決めたトモアキ選手が3周目までに5台をパスし、OTG滋賀トヨタの佐藤選手に襲いかかる。
セッティングに苦しむ佐藤選手とのスピード差は歴然、早くパスして上位を伺いたい。
ところがトップドライバーの佐藤選手の巧みなブロックに行く手を阻まれた。
そのままチェッカーフラッグとなり、5台抜きの18位。結果は今一つであったが、ミス無く走行し無事に帰ってきたトモアキ選手を見たエンジニア達は、責任を果たし終えたという安堵に満ちた顔とくやしさが入り混じったものでありました。
チーム コメント
初日のトラブルでエンジニア達は責任を感じ、非常に緊迫したレースウィークになりました。
しかし、なんとか挽回しようと努力を続けているエンジニア達と一緒に仕事ができ、結果は出せませんでしたが内容には満足といったところです。
このチームは毎回メンバーも変わりオペレーションも難しい中、今まで参加してくれたメンバーの努力と協力でマネージメントを改善、コミニュケーションに不安がなくなり、チーム力は確実に良くなっています。
期間中、参加したエンジニアから 『次回参加するエンジニアが困らない様にしたいので時間をつくって欲しい』 と帰社後の反省会の申し出がありました。
夜の反省会の中で決まったようです。この活動を通じて絆づくりも進んできました。レース自体は毎回アクシデントに見舞われるという嫌な流れで来ていますが、今は我慢を続けて課題を克服していきたいと思います。
今後も店舗のエンジニア達には積極的に参加してもらえる環境を整え、一緒に活動することで共に成長して行きたいと考えています。
また、現地では、スーパー耐久レースに参加されていたディクセル様からアドバイスをいただき非常に心強かったです。 今後とも宜しくお願いします。

Vol.04 TGR 86/BRZ Race 2015 スポーツランドSUGO
2015.07.15
7月9日(木)レースウィーク初日(練習走行)
富士までの3戦を終えて、大阪トヨタ86レーシングチームのメンバーは過去の反省をもとにテストを2回実施し、この日を迎えることになった。
今回の参加メンバーは参加希望の新人エンジニアを含む店舗のエンジニアだけのチーム編成でチャレンジする。
社員全員に参加の機会が与えられるのもこのチームの楽しいところである。
車両セットの大幅な変更や苦しんでいるタイヤの理解度を深め臨んだ初日の練習走行、今回のテーマ は"落ち着いて仲間を信じて戦うこと" である。
真夏のレースであるため水温や油温の上昇も気になり、対応出来るか・・・も大きな課題となります。
トモアキ選手は過去、菅生では2戦中ポールポジション2回、優勝1回という非常に相性が良いサーキットです。
チームの期待が高まる中、練習は旧スペックのタイヤでコースを確かめるように走り出しました。 タイムは上々! チームは今までにない緊張を感じる初日の練習になりました。
7月10日(金)予選前日
朝から快晴。 気温と路面温度が車にどれだけ影響を与えるのか?メンバー達が不安を感じる中、2日目が始まった。
シーズンの折返しとなる第4戦ともなるとプロレーサー達は86 の扱いにも対応し、好タイムをたたき出す。
今回はブリジストンタイヤ(BS)がニュースペックを投入し、前回のグッドイヤータイヤ(GY)優勝に続き、王者ヨコハマタイヤ(YO)から王者を奪回するべく強さを発揮する。
86レース(プロクラス)は、まさにタイヤメーカーの戦争の場と化している。
今日の専有走行は予選前に行う唯一の公式タイムトライアル、チームにとっては他車との位置関係を知る非常に重要なセッションとなる。
ブリジストン勢が強さを発揮しトップを獲得、そこにヨコハマが食らいつく形となる。
王者谷口選手(YO)は8位にとどまり、GY勢のトップは 前回の富士でポールTOウィンで圧勝した服部選手(GY)のチームメイト小林選手(OTG)で9位となり、トモアキ選手はGY勢2位の全体で11位という結果となった。
予想していた油温•水温の上昇によるパワーダウンをまともに受け上位チームよりスピードが出ない苦しい展開となったが、その後の練習走行で4位に入るタイムを計測、余力を残し予選へ期待が高まる中、2日目終了。
7月11日(土)予選
昨日に引き続き快晴のドライコンディション。
専有走行の結果は11位であるが我がチームにおいての最高順位であり、トモアキ選手とエンジニア達は期待と緊張でいっぱいだ。そんな中、今回のメンバーのコミニュケーション能力も上がり迷い無く作業が進む。
準備したタイヤをセットし路面温度に合わせ空気圧の微調整や作業の確認を繰り返す。しかし、温度対策がうまくこなせて無いチームにとっては、これ以上の気温上昇は厳しい状況である。
そんなコンディションの中、公式予選は始まった。トモアキ選手は、パワーダウンの影響をできるだけ避けようと、最もミスの少ないと思われる王者谷口選手のスリップストリームを使う作戦を取り、コースイン。
懸命にアタックするトモアキ選手!しかし、谷口選手がまさかの失速し、順位が入れ替わる。トモアキ選手が前を走る形となり、風よけが無くなりスリップストリームが効かない。 SPコーナーまでは専有を上回るタイムできたが仕上げを焦りコースアウトしタイムを落とす結果となる。
結果は18位、菅生での3戦連続ポールポジションを取らせることが出来ず、エンジニア達は責任を受け止め反省会が始まった。
ベテランエンジニアも新人エンジニアもここでは同じ仲間!お互いが励まし協力し合う光景は社員教育として導入した86レースが人を育てるシーンである。
店舗に帰りお客様の車を扱う彼等の姿は一味違うはず…である(祈) 。 ポールポジションは逃したものの、気持ちを切り替え明日の決勝初入賞を目指して心を一つにし予選日を終了。
7月12日(日)決勝
9列目からのスタートである。前はトップレーサーの強者達ばかりだ。トモアキ選手はスタートに集中する。
ジャストスタート!トモアキ選手は第1コーナーから順位を上げる。中盤になりペースが上がらず15位をキープするもトモアキ選手の後ろには百戦錬磨のプロレーサー達が一瞬のミスを伺うという苦しいレース展開だ。
見守るエンジニアと応援に駆けつけた社員からは声が出ない。前方車に詰まり接触した瞬間に後方から地元の佐藤選手(滋賀トヨタ)に抜かれる。
レースはブリジストンvsヨコハマの展開にグッドイヤーが追い付かないタイヤ戦争の形相を見せる中、トモアキ選手が温度対策の不利をテクニックでこらえながら食らいつく姿が胸を打つ。結果16位でレースを終了する。
チーム コメント
今回は新人エンジニアを含む3名の店舗のエンジニアだけという布陣。
不安を抱え菅生に乗込む形となりましたが、現地でのエンジニア達の動きは予想以上で、トラブル無く対応出来ました。
店舗が違うもの同士でも目的を一つにし、協力し合うエンジニア達を見て16位という結果には終わったものの、また一つ違うものを得た気持ちです。
今までの3戦と違い順位は変わらないものの、一生懸命で何もわからない状態から、何が原因であるのかが分かる様になりました。次も一歩ずつ前に進みたいと思います。

Vol.03 TGR 86/BRZ Race 2015 富士スピードウェイ
2015.06.10
6月2日(火)レース事前練習
前回ニュースペック(Vスペック)を投入したGYタイヤのお膝下、富士スピードウェイで迎える第3戦、大阪トヨタ86レーシングチームも気合を入れて臨む為、6/2に先乗を行いテスト走行に臨む。
しかし、早くも慣らし走行が終わった練習走行の2枠目早々でマシントラブルが発生! 駆動系の修理をせざるを得ない状況になる。
またもや予想外の展開である。結局、テストで予定してあったメニューをこなせずに事前練習が終了した。
6/3(水)はパーツの調達に時間を使い、修復作業は夜遅くまで行うという波乱含みの展開で第3戦のレースウィークに突入することになった。
6月4日(木)レースウィーク初日(練習走行)
今回挑むプロクラスのエントリーはなんと43台、我チームが上位に食込むためには、予選での上位獲得が第一関門となる。
事前練習でのマシントラブルが響き、テスト課題を消化しつつセッティングを煮詰めることに集中するが、走行を重ねるごとに気になる他チームのタイム。
我チームは持込みセットの状態が良かったのか?練習走行で好タイムをたたき出すも、トップとのタイム差はまだ詰まらない状況で初日練習走行を終了した。
6月5日(金)予選前日
前回同様、エンジニアの一番忙しい日である。
今回は本部1名、店舗からは初参加の1名を含む3名のエンジニアが参加している。日頃の恵まれた整備環境と違い戸惑いながらも懸命に整備を続けるエンジニア達。
パドックは各チームのアイデアや工夫が満載で自動車に関わる仕事をしている者にとっては、観ていてとても楽しい部分でもある。観戦に来られた折にはこういったところも楽しむポイントになるので、興味のある方は是非観て行ってほしい。
気になる走行タイムについてだが、2日目は練習走行枠が無く、専有走行1回のみという悩ましい環境の中、各チームはタイムアタックを開始する。
結果、同じGYタイヤを履く服部選手がダントツの速さを見せたのだ!何かまだ考える余地はある。
エンジニアとトモアキ選手は不安を隠せないまま、予選を迎えることになった。
6月6日(土)予選
使用するタイヤセットに最後まで悩みながらも、エンジニアは他チームにないセットで予選を戦うことを決定する。
トモアキ選手は予選トップの服部選手に続きコースイン!アタックを2度行うもタイムは思うように伸びない。決勝でのタイヤの摩耗を考えアタックを切上げた。
予選での好位置がかなわず20位/43台中で終了した。予選トップは前日の専有走行でダントツのタイムを叩き出した服部選手が獲得した。ダントツの強さを誇る王者谷口選手を余裕で抑えきったのである。「GYタイヤは進化した!」ことを実証してくれたのである。
我々の予選結果は、タイヤセットが裏目に出た結果であったが、トモアキ選手も今回の状況下ではベストで走れたこと、GYタイヤの可能性を確信することができたことが収穫であった。
また、この日はレース協力を得ている和光ケミカル殿より、研究所の見学をご提案いただき、 エンジニア達はオイルの知識についてすばらしい知識を得ることができました。ありがとうございました。
6月7日(日)決勝
レースは晴れのコンディションとなり路面温度が上がることから、タイヤには厳しいレースとなりそうだ。 前回の岡山はタイヤのセットミスで、3週目以降タイヤがグリップせずに順位を落とす結果となったが、今回は予選こそ厳しい状況に陥ったが、前回のミスは犯さない!目指すは一つでも順位を上げることのみである。
スタートが切って落とされた。20位からのスタートとなったトモアキ選手だが、好スタートを切り、なんと一周目のヘアピン時では17位まで順位を上げ一周目の最終コーナーに向かう。しかし、この一周目の大混戦で他車と接触し、足回りにダメージを受けてしまった。
ハンドリングがおかしい状況下、トモアキ選手はすばらしいアタックを繰り返し、周回を重ねるごとに順位を上げていく。 しかし、アライメントが狂い限界が来たタイヤはグリップを失い最終の10周目、12位でヘアピンを立上がった時にコースアウト!
すばらしいコントロールでコースに戻るも後続3台に抜き返され15位でフィニッシュとなった。 優勝は今回ダントツの速さを誇ったOTGの服部選手がポール to ウインの横綱相撲を見せ、王者谷口選手を破り、GYタイヤでの初優勝をもたらした。
チーム コメント
今回も練習初日にアクシデントに見舞われるというスタートとなりましたが、エンジニアとドライバーは現地での最大のパフォーマンスを見せようと夜遅くまで悩み、会話を繰り返し最後まで戦ってくれました。
毎回メンバーも変わる中、一つの目標を必死で追いかけてくれたエンジニアのみんなを誇りに思うとともに、店舗に帰ってもこの経験を活かしてお客様のお車を丁寧にベストコンディションに保つことを皆に広げてほしいと思います。
結果は15位で終わりましたが、ブレーキ(ディクセル)の信頼性、タイヤ(GY)の可能性が確認でき、今後のレースシーンにて上位を狙えることが証明されたレース結果となりました。
参戦が進むほどに他チームとの経験差を実感することになっていますが、参戦初年度で 「86で苦労も努力も№1」のスローガン通り、日々成長していきますので、今後も応援を宜しくお願いします。

662ページ(全663ページ中)